第八回:パートでどこまで稼ぐのが得なのか-パートの税金

こんにちは須永朋美です。
前回は、年収201万円、さらにその先の壁についてお伝えしました。
最終回は、「ではいくらまで稼ぐのがパートにとって得なのか?」ということについてお伝えします。
パートでどこまで稼ぐのが得なのか
パートの収入が上がるにつれて、税金の対象になったり、社会保険に加入する義務が発生するなど、お給料から差し引かれる金額が増えていきます。
ですが所得税や住民税については、所得が低いうちは負担が軽くなるように調整されています。
そのため税金を気にして働く時間を調整するよりも、できる範囲で働いてお給料を増やした方がトクなんです。
夫がサラリーマンの場合
問題となるのが社会保険です。
夫が会社員の場合、夫の会社を通して社会保険に加入します。
その時の保険料は実質無料です。
しかしパートの収入や労働時間が規定以上になると、妻の勤務先の社会保険に加入する義務が発生します。
すると今まで無料だった保険料を、妻のお給料から負担しなければいけなくなるのです。
ただしこれは恵まれているケース。
妻の年収が130万円以上になると、夫の会社の社会保険の扶養条件を満たせなくなり、自分で保険に加入することになります。
このときパートの勤め先の社会保険に加入できていないなら、全額負担の国民健康保険や国民年金に加入することになり、負担が大きくなります。
負担分を大きく上回る収入があるなら、気にする必要はありませんが、いわゆる106万円や130万円近辺の方は、働き方を調整した方がトクでしょう。
ただし、社会保険に加入することのメリットとして
・将来の年金が増える
・夫の失業時のリスク対策
が考えられるので、一度家族と相談してみるのがいいかもしれません。
夫が自営業の場合
夫が自営業の場合、妻も自分で国民保険料を支払っています。
もし妻が勤め先の社会保険に加入できたら、会社が半額負担してくれるので保険料が安くなります。
さらに条件が合えば、子どもが妻の入っている保険の扶養になれます。
すると子どもの保険料が、実質無料になり家計が大助かりです。
妻の収入が増えることによるデメリットよりも、メリットの方が多いのです。
何も気にせず稼ぎましょう!
まとめ
いかがでしたか?
今回は主に夫がサラリーマンの家庭について紹介しました。
パートで損をしないためには年収が100万円から130万円の働き方をよく考える必要があります。
ただし会社との契約や就業規則など、会社ごとの取り決めに左右されてしまうことが多いので、会社の担当者や関連する部署に積極的に確認するようにしてください。
また扶養内で働こうと思っている人も多いと思います。
ですが意外と扶養について分かっていないことが多いようです。
こちらで詳しく説明しているので、参照してみてください。
■税金や社会保険の扶養の意味についてまとめ