第三回:年収100万円の壁 -パートの税金
【保存版】パートの税金について・意外と多い収入が減る8つの壁とは:第三回
こんにちは須永朋美です。
前回は、年収93万円から100万円の壁についてお伝えしました。
今回は年収100万円の壁です。
年収100万円の壁
次の壁は100万円。
パートで働いて得たお給料が年収100万円をこえると、『合計所得』から、なんと一割も徴収されるようになります。
ちょっとしつこいですが、『所得』とは『年収』から『給与所得控除』を差し引いたもの。
そして、パート収入のみの場合は、『所得』=『合計所得』です。
そして、パート収入のみの場合は、『所得』=『合計所得』です。
個人住民税の所得割
個人住民税は『均等割』とは別に、『課税所得』から一定の割合で徴収される『所得割』があります。
この所得割が免除されるのが、『合計所得』が35万円以下の時。
年収で35万円+65万円(給与所得控除)=100万円をこえると、課税されます。
備考
家族を扶養に入れた場合、均等割りと同じように免除される最低金額が引き上げられます。
家族を扶養に入れた場合、均等割りと同じように免除される最低金額が引き上げられます。
所得金額 ≦35万円 ×(自分+扶養人数)+32万円
二人の子供を扶養しているなら、合計所得137万円(年収221.6万円)まで非課税です。
個人住民税の所得割の計算方法
では個人住民税の所得割の税額はいくらになるのでしょうか。
次の計算式で計算できます。
- 『所得割の税額』=( 「合計所得」-33万円 )x 0.1(10%)
33万円は基礎控除で、一律に差し引く金額です。
夫や子供を扶養に入れている場合は基礎控除の他に配偶者控除や扶養控除も差し引くことができます。
気になる税額は
県に4%、
市に6%、
合計10%。
高額ですね。
ただ勘違いしてはいけないのが、パートのお給料の場合、税金は100万円をこえた部分にだけかかるという点です。
年収103万円なら、3万円の部分に課税されます。
103万円に、ではないんです。
年収 | (1)課税対象 年収-65万-33万 | (2)(1)の10% | (3)調整控除(*) | 税額 (2)-(3) |
---|---|---|---|---|
101万円 | 3万円 | 3000円 | 1500円 | 1500円 |
106万円 | 8万円 | 8000円 | 2500円 | 5500円 |
130万円 | 32万円 | 32000円 | 2500円 | 29500円 |
上の表の税額の欄が、実際に住民税の所得割の金額です。
それほど高額ではない印象ではないでしょうか?
税金の金額を気にしてパートの時間調整をするよりも、稼げるだけ稼いだ方が家計的にもプラスなんです。
ちなみに調整控除(*)とは、住民税と所得税の基礎控除額の差から来る税負担を軽減するものです。
よくわかりませんね・・・
詳しくは下のチェックしてみてください。
■住民税の調整控除とは