住宅ローン控除を受けるための条件は?手続きはどうすればいい?

新しく住宅を購入した場合や自宅のリフォームを行った場合、住宅ローン控除という制度を利用することができます。住宅ローン控除とは何か、住宅ローン控除を受けるための条件や手続きの方法についてご紹介します。

住宅ローン控除を上手に利用し、節税対策をしてみましょう。

住宅ローン控除とは

住宅を購入する場合、ローンで購入する人がほとんどですよね。
たとえば4,000万のローンを返済期間35年、2%の固定金利で返済をした場合、金利だけで1,400万円にもなり、総額で5,400万円の返済をする必要があります。

住宅購入の際の金利を軽減する目的で国の政策のとして作られたのが、「住宅ローン控除」です。
正式名称は、「住宅借入金等特別控除」といいます。
住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)を受けることができたとしても、住宅ローンの返済額自体は変わらないのですが、給与所得の経費として住宅ローン控除が認められるようになるため、所得税などの税金を減らすことができるのです。

住宅ローン控除は10年間受けることができます。
住宅を購入したり家の増改築をしたら、対象になっているか確認しましょう。

住宅ローン控除の条件

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)を受けるためにはいくつかの条件があり、新築物件、中古物件、マンションなどでも条件が異なります。

新築住宅の場合

住宅ローン控除を受けるためには以下の条件を満たしている必要があります。

1. 住宅ローン控除を受ける対象者が住む家であること。
また、住宅引き渡し、工事完了から6か月以内に住むことが条件です。本当に本人が住んでいるかどうかは、住民票によって確認されます。
そのため、日常的に生活の場として使う目的ではないセカンドハウスや、賃貸用の住居の場合は住宅ローン控除を受けることはできません。

2. 床面積が50㎡以上であること
(床面積の測定方法は、不動産登記上の床面積と同じであること)

3. 控除を受ける年の合計所得が3,000万円以下であること

4. 住宅ローンの返済期間が10年以上であること
(返済期間が10年未満の場合は、住宅ローン控除を受けることができません)

中古物件の場合

中古物件を購入した場合は、新築物件の条件に加えて以下の条件を満たしている必要があります。

1. 木造などの耐火建築物以外の物件の場合、20年以内に建築されたものであること。または耐火建築物の場合、25年以内に建築されたものであること

2. 一定の耐震基準を満たしていること

3. 購入時に耐震基準を満たしていない場合は、購入後に耐震基準を満たすための改修工事を行い、耐震基準の条件をクリアしていること

4. 生計を一にする親族、または購入後もこれからも生計を一にする親族からの購入ではないこと

5. 贈与されたものではないこと

中古物件を購入した場合、建物が建てられた年によっては耐火基準や耐震基準を満たしていないことがあります。
住宅ローン控除を受ける前に、耐火基準や耐震基準を満たした物件であるかどうか確認しましょう。

リフォームの場合

リフォームの場合は、以下の条件を満たしている必要があります。

1. 増改築等の場合は、工事費が100万円以上であること

住宅ローン控除を受けるための手続き方法

住宅ローン控除は、給与所得から所得税を計算するときに経費分の金額を申請するものです。
そのため、住宅ローン控除の手続きは税務署で行います。
申告は、税務署で直接行うこともできますが、必要な書類を郵送することもできますし、インターネット(e-tax)を利用して申請することもできます。

確定申告の期間内に必要書類を税務署に提出して手続きを行いましょう。
ただし、期間終了間際になりますと税務署が混み合いますので、早めに手続きを行うことがおすすめです。

住宅ローン控除を受けるために必要な書類

1. 確定申告書A
確定申告書Aは、税務署または国税庁のサイトから入手することができます。確定申告書はAとBがありますが、会社員の人の場合は確定申告書Aを使用します。

2. (特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書
(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書は、税務署または国税庁のサイトから入手することができます。

3. 本人確認の書類の写し
    ● マイナンバーカード
    ● マイナンバー通知カード+マイナンバーが記載されている住民票+運転免許証やパスポートなどの本人確認ができるものの写し

4. 建物・土地の登記事項証明書
建物・土地の登記事項証明書は、法務局で発行してもらうことができます。

5. 建物・土地の不動産売買契約書(請負契約書)の写し
不動産会社との契約書です。

6. 源泉徴収票
勤務先で発行してもらいましょう。

7. 住宅ローンの残高を証明する書類(残高証明書)
住宅ローンを契約した会社から郵送で送られてきたもの

8. (耐震基準を満たす中古住宅を購入した場合)耐震基準適合証明書または住宅性能評価書
契約した不動産会社で発行してもらうことができます。

住宅ローン控除を受ける方法

住宅ローン控除は、10年間受けることができます。
住宅ローン控除の申請方法は、1年目と2年目以降では手続きの方法が異なります。
住宅を購入した年は、税務署での手続きが必要になりますが、2年目以降は必要な書類を勤務先に提出すればOKです。

1年目の手続き

1年目は、確定申告書Aを作成し、確定申告書Aと必要書類を税務署に提出します。

仕事をしている人の場合は、平日に税務署に行くのは大変です。
確定申告書は国税庁のホームページから印刷することができますので、郵送またはインターネット上で書類を作成できるe-taxを利用すると便利です。

書き方がよくわからない、内容が合っているか不安だという場合は、税務署で書き方を教えてもらいながら書類を作成することができます。
書き方を教えてほしいという場合は、提出期限間際は混み合うので確定申告の期間が始まったらなるべく早く税務署に行くことをおすすめします。

2年目以降の手続き

毎年確定申告をしないといけないの?と思っていた方は安心してください。
1年目の申請が通ると2年目からは年末調整の対象になります。

翌年以降は、確定申告後に税務署から送られてくる(10月下旬ころ)「年末調整のための住宅借入金等控除証明書」と借入をした金融機関から送られてくる「残高証明書」を勤務先の会社に提出します。

金融機関がから送られてくる「残高証明書」は毎年送られてきますが、税務署から送られてくる「年末調整のための住宅借入金等控除証明書」は9年分1度に送られてきますので、なくさないように注意してくださいね。

入居やローン契約が年末年始にかかりそうな場合

年末に入居し、翌年にローン契約が完了した場合、住宅ローン控除の対象期間が1年短縮され、9年分しか控除を受けることができなくなります。

なぜかというと、住宅ローン控除は入居した年から10年間控除してもらうことができるのですが、入居した年(年末)の時点でローン契約が完了していない場合は、支払いが発生していないのでその年の住宅ローン控除の対象外になります。ですが、住宅ローン控除の1年目は入居した年から計算されるので、9年分の控除しか受けられなくなってしまうのです。

入居やローン契約が年末年始になる場合は、入居日とローン契約完了日に注意してください。

住宅ローン控除を受けるメリット

住宅ローン控除を受けるメリットは、10年分の所得税を安くすることができることです。

夫婦共有の財産として住宅ローンも夫婦で連帯債務契約した場合、途中で奥さんが専業主婦になった場合は、所得がなくなるため所得税が発生しなくなりますね。
そのため、奥さんの分の住宅ローン控除は受けられなくなるので注意しましょう。

住宅ローン控除と繰り上げ返済を利用したい場合どちらを優先する!?

住宅ローンは借入額が大きいので、お金に余裕があれば繰り上げ返済を考える人もいるかもしれませんね。

住宅ローン控除は、住宅ローン残高の1%(一般住宅の場合、上限が40万円)が所得税から控除されます。
さらに2019年10月から2020年待つまでに契約し、入居した場合は消費税の増税負担軽減措置として住宅ローン控除が3年間延長されます。

住宅ローンの残高が3,000万円あった場合、1%でも30万円になるのでこれだけの金額が返ってくるのはかなり大きいですね。

一方、住宅ローンは借入期間が長ければ長くなるほど金利がかかります。
余力があれば繰り上げ返済をして金利を安くしたいと考えるのは当然なのですが、住宅ローン控除はローン残高の1%が戻ってくるしくみなので、繰り上げ返済でローン残高が減ると当然住宅ローン控除で返ってくる金額も減ることになります。

繰り上げ返済を行うのであれば、早い時期に行えば行うほど(住宅ローン控除が受けられる10年以内)金利分の負担を大きく減らすことができます。
そこで問題になるのが、繰り上げ返済をして金利分を減らすほうが得なのか、住宅ローン控除を受ける方が得なのかということです。

どちらが得なのかを判断するカギは「金利」です。

金利が高ければ高いほど、繰り上げ返済をしたほうが有利になる可能性が高くなりますし、金利が高くない場合は、住宅ローン控除を利用したほうがお得になるケースもあります。

繰り上げ返済を行う場合は、手数料が発生することもありますので、手数料も考慮して住宅ローンの金利と住宅ローン控除で受けられる減税分の比較をしてどちらが得なのかを計算して判断することが大切です。

まとめ

住宅を購入したり、増改築をしたりした場合は住宅ローン控除を利用すると、所得税を安くすることができます。
住宅ローン控除を受ける場合、初年度は税務署での申告が必要になりますが、書類の書き方がわからない場合は税務署の職員の方に聞きながら書くことができるので安心して申請することができますよ。

また、2019年10月からの増税に伴い、2019年10月から2020年末までに住宅を購入した場合は、10年間の控除期間が3年延長されます。
これから住宅を購入する予定がある人も、今年住宅を購入した人も忘れずに住宅ローン控除の手続きを行いましょう。

 

 

 

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