保険の種類はどんなものがある?

健康保険、生命保険、医療保険、損害保険など保険にはたくさんの種類があります。

健康保険は、日本国民は必ず加入しなければならないものですね。
でも生命保険や医療保険は加入したほうがいいのでしょうか?
加入するにしても、、どんな保険を選んだらよいかわからないという人も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、生命保険と損害保険の募集人資格を持っていて、実際に募集人をやっていた山下智子が、保険の種類や選び方についてご紹介します。
これから、生命保険、損害保険の加入を考えている人や保険の買い替えを考えている人は参考にしてみてくださいね。

保険の種類にはどんなものがあるの?

保険には、「健康保険」「生命保険」「損害保険」などがあります。
この3つの保険だけでも、さらに細かく保険の種類をわけることができるんですね。
具体的にどのような保険があるのか1つずつご紹介します。

健康保険の種類

健康保険

健康保険は、日本国民は必ず加入しなければならないものです。
ですが仕事の種類や、会社勤め・自営業・無職などで加入できる保険の種類が異なります。

全国健康保険協会(協会けんぽ)

全国健康保険協会(協会けんぽ)は、主に中小企業の従業員、およびその家族が加入できる保険です。

組合管掌健康保険

組合管掌健康保険は、主に大企業の従業員、およびその家族が加入できる保険です。
(大企業の従業員、およびその家族)

共済保険

共済保険は、公務員、私立学校職員、およびその家族が加入できる保険です。
共済保険は、「国家公務員共済組合」、「各種地方公務員共済組合」「私立学校教職員共済制度」など、いくつかの種類があります。

船員保険

船員保険は、船員、およびその家族が加入できる保険です。

国民健康保険

国民健康保険は、自営業の人や上記の保険に加入していない人、およびその家族が加入できる保険です。

生命保険の種類

生命保険

生命保険は、保険を受けたい人が任意で加入します。

「生命保険」にもいくつかの種類があります。
保険の性質や目的によって単体で入れるものもありますし、組み合わせて加入するものもあります。

定期保険

定期保険とは、保障期間を契約時に決めておき、その保証期間内に保険の対象者が死亡した場合、死亡保険金が支払われる商品です。
定期保険は、保険契約の終了時に返戻金(へんれいきん)がありません。
その分、比較的安い掛金で死亡保障額を3,000万円~5,000万といった高額にできるのが特徴です。

解約時や期間満了後に何の保障も得られないことから、「掛け捨て保険」と呼ばれることもあります。

終身保険

終身保険とは、保障期間が一生涯続く保険のことをいいます。
終身保険の特徴は、保険料の払込が終わったあとも、一生涯保障が続くことです。
定期保険との違い、途中で解約した場合は、契約時の利率に基づき解約返戻金が発生します。

そのため、死亡保障額を高額に設定すると、その分保険料も高くなります。

保険の利率がよかった頃は解約返戻金で戻る金額が多かったので、死亡保障と貯蓄を兼ねて終身保険の保障額を高めに設定して契約する人も多くいました。
今はそうでもないようです。

医療保険

医療保険とは、「ガン」などの特定の疾患に対して医療保障が受けられたり、ケガや病気、手術や入院費などの費用を保障することができる保険のことをいいます。
医療保険は、「がん保険」など医療保険単体で加入できるものと、医療特約といって「定期保険」や「終身保険」と組み合わせて加入するものがあります。

医療特約の場合は単体で加入はできませんが、特約部分の保険料は医療保険に単体で加入するよりも安くすることができます。

養老保険

養老保険とは、「死亡保険金」または「満期保険金」が受け取れる保険のことをいいます。

契約期間内に保険の対象者が死亡した場合は、その時点で「死亡保険金」を受け取ることができます。
保険の対象者が満期まで生存していた場合は、満期時に死亡保険金と同等の「満期保険金」を受け取ることができます。

養老保険は、死亡保障と貯蓄を兼ねた保険なのですが、途中で解約した場合「解約返戻金」がある商品なので、保障額を大きくすると、その分保険料は高くなります。

学資保険

学資保険とは、子どもの学費などの必要なお金を貯蓄するための保険です。
学資保険の特徴は、保険の契約者が保険料の払込途中で死亡した場合、その後の払込は免除されます。

学資保険が通常の生命保険と大きく違うところは、契約者(つまり父親または母親)が死亡したときに死亡保険金が受け取れるわけではなくて、満期時に満期保険金を受け取ることができるという点です。

契約者に万が一のことがあった場合、払込が免除される点は学資保険のメリットではあるのですが、保障がついている分、払込金額に対して満期時に付く利子が減る場合があります。
学資保険を契約する場合は、払込金額の総額と満期保険金の金額を比較して加入することをおすすめします。

損害保険の種類

自動車事故

損害保険の代表といえば「自動車保険」ですね。
最近は大きな災害が多かったので、「火災保険」や「地震保険」の加入者が増えています。

火災保険

火災保険とは、家が火事になったときや、近隣からのもらい火により自宅に損害を受けてしまったとき、落雷や台風被害を受けたときなどに保障を受けられる保険です。
他にも飛来物などで被害を受けたときも火災保険で保障されます。

火災保険は、建物だけのものと、建物と家財を保障するものがあります。
また、家の構造(木造、モルタルなど)によっても保障内容が変わります。

火災保険に加入する場合は、保障内容をしっかり確認してから契約することをおすすめします。

火災保険で注意しなければならないのは、地震が原因で建物に被害を受けた場合は保障を受けることができないことです。
火災、地震による被害をカバーする場合は、「火災保険」と「地震保険」の両方に加入する必要があります。

地震保険

地震保険とは、地震による被害で建物にダメージを受けた場合に保障を受けられる保険です。
地震保険で注意しなければならないことは、地震保険単体で保険に加入することができないという点です。
地震保険に加入する場合は、火災保険とセットで加入する必要がありますので覚えておいてくださいね。

自動車保険

車を所有している人であれば、すべての人が加入しているといっても過言ではないのが自動車保険ですね。
万が一事故を起こしてしまった場合、その賠償額は高額になりがちです。
車を運転する人は、誰が運転しても保障が受けられるようにしっかり自動車保険に加入しておいてくださいね。

自動車保険には、従来の1年更新型ではなく、3年更新型の保険もあります。
それぞれのメリットやデメリットは、「自分にあった保険の選び方」の項目でご紹介します。

保険証の種類と負担額

健康保険証

病院にかかるときに必要な保険証ですが、保険証にはどんな種類があるのかについてご紹介します。

3つの保険証の種類

保険証には以下の3つの種類があります。

・国民健康保険
・社会保険
・後期高齢者医療制度

国民健康保険に加入している人は「国民健康保険証」が発行されています。
会社の保険に加入している人は「社会保険」の保険証が発行されています。

75歳の高齢者の場合、「後期高齢者医療被保険者証」が発行されています。
後期高齢者医療制度は、75歳以上(寝たきりの方の場合は65歳以上)の人が加入する独立した医療制度のことをいいます。

社会保険の加入者は、以前は医療機関の窓口での本人負担額は1割、家族が3割負担でしたが、平成15年4月から一律3割に変更になりました。

国民健康保険も同様で原則として窓口での本人負担額は3割です。(70歳以上の低所得者は2割)
後期高齢医療制度の対象者(75歳以上)の窓口負担額は1割です。

自分のあった保険の種類の選び方

保険選び方

保険にはいろいろな会社もありますし、商品もたくさんの種類があるので、どんな保険に加入したらよいかわからないという人も多いのではないでしょうか?
そこで、簡単な保険のしくみについてご紹介します。

保険のしくみを覚えて、自分にあった保険商品を選んでみてくださいね。

生命保険

保険の種類の項目で生命保険には、「定期保険」「終身保険」「医療保険(医療特約)」があるということをご紹介しました。

生命保険に加入する場合、

・保険に加入する年齢
・保障期間
・保障額

などで保険料が決まります。

加入する年齢が低いほど保険料は安くなります。
保障期間が長くなったり、保障額が増えるとその分保険料は高くなります。

次に、生命保険に加入する場合、考えるべきポイントについてご紹介します。

定期付き終身保険と保障期間について

子どもができたことをきっかけに、生命保険に加入するという人も多いと思います。
家族のために生命保険に加入する際のポイントは、「高額の死亡保障をいつまでに設定するか」という点です。

通常は、「定期保険」と「終身保険」を組み合わせた「定期付き終身保険」に加入する人が多いです。
なぜかというと、「定期保険」は掛け捨て部分なので、高額の死亡保障をつけたとしても比較的保険料を安く抑えることができるからです。

一般的なプランとしては、子どもが成人するまでの期間を、定期保険の保障期間になるようにしておきます。

保障額は、3,000~5,000万の間で設定することが多いです。
賃貸なのか持ち家なのか、子どもは何人いるのかなどによって適切な保障額は変わりますので、最適な金額はプランナーに相談してみましょう。

保険の見直し方について

保険には、更新する時期があります。
保険の更新を経験した人の中には、ある年齢を境に保険料が驚くほど高くなった、という経験があると思います。

実はこれは、今までと同じ保障を続けた場合に今後必要になる保険料なんですね。
子どもが独立する年齢になっているなら、保障額を見直すことで保険料をおさえることができます。

高額な保障はもう必要ないと判断した場合は、定額保険の部分をなくして、終身部分だけを残すこともできます。
さらに終身保険の保障額を減らすと、保険料をかなり安くおさえることができます。

ただし、年齢が高くなるにつれ、病気になるリスクが高まります。
医療特約を付けている場合は終身保障(一生涯保障)をつけておくことも考慮しておきましょう。

損害保険

損害保険については、比較的加入者が多い「自動車保険の選び方」についてご紹介します。

自動車保険は、1年契約の商品と3年契約の自動車保険があります。
それぞれメリット・デメリットがあるので、自分に合う方を選択してみてください。

■ 1年契約の自動車保険:

メリットは、事故を起こさなければ毎年保険料が安くなることです。
デメリットは、毎年更新手続きの必要があるので手続きが煩わしいと感じる人もいるかもしれませんね。

■ 3年契約の自動車保険:

メリットは、万が一事故を起こしても、3年間は保険料が上がらないことと、3年間更新をする必要がないことです。
デメリットは、事故を起こさなければ、1年契約が毎年保険料が下がっていくのに対し、3年間保険料が変わらないことです。

保険に加入する場合に注意する点とは

保険注意する点
保険に加入する場合に注意する点についてご紹介します。

生命保険の注意点

生命保険に加入するときの注意点は、保険料が高い安いだけではなく、自分の生活スタイルや家族構成、自分の収入で無理のない保険に加入することが大切です。

保険の説明をされてもわからないことも多いので、セールスレディの提案のまま契約してしまうという人も多いです。
ですが本当に必要な保障がなかったり、必要以上の提案をされていることがあります。

保険の提案書の見方がよくわからないという人も多いと思いますが、払込期間が長い生命保険は高価な買い物です。
しっかり内容を確認した上で、納得してから加入するようにしてくださいね。

損害保険の注意点

損害保険に加入する場合は、保障の条件や保障内容をしっかり確認した上で加入することが大切です。

たとえば、火災保険であれば保険対象になるものには「建物」と「家財」があります。
保険の対象を「建物」にしておいた場合は、「家財」は保険の対象外になってしまいます。
仮に資産価値の高い絵画や骨とう品などが、火災により損害を受けたとしても保障してもらうことができません。

火災保険や地震保険の場合、全壊と判断された場合と半壊と判断された場合ではもらえる保険額に大きな差が出ます。
何が保障される保険なのかをしっかり確認してから加入するようにしましょう。

保険の買い替えって得か損か

保険の加入期間が長くなると、新しい保険の買い替えを勧められることがありますね。
保険を買い替えるとは、どんな意味があるのかをご存知ですか?

保険を買い替えるとは、今まで加入していた保険を解約して、新しい保険に加入しなおすということです。
保険には解約返戻金があるというお話をしましたが、この解約返戻金を頭金にすることで、新しい保険料を安くすることができるんですね。

ただし保険の加入時期によってはかなり利率がよい商品もあり、途中で解約してしまうともったいないケースもあります。
また年齢が上がることで、同じ保障の保険に加入したとしても保険料が高くなりますし
保険の内容が変わり、新しい商品には今までと同じ保障をつけられないこともあります。

保険を買い替える場合は、今まで加入していた保障内容と新しい保険の保障内容をしっかりと比較して、現在の年齢で入りなおした方が本当に得なのかをよく見極めることが大切です。

生命保険って加入したほうがいい?貯蓄じゃだめなの?

生命保険に加入するメリットは、家庭を支えている人に万が一のことが起きた場合、少ない掛金で何千万という死亡保険金を受け取ることができるということです。
死亡保険金を受け取ることで、遺族となった家族がすぐに生活に困ることがありません。

貯蓄は元本割れなどのリスクはありませんが、死亡保障額と同じだけの金額を貯蓄するのは大変です。
貯蓄があるという人は保険に頼る必要はありませんが、遺された家族に十分なお金を残すことができない場合は、保険を利用するといいですね。

まとめ

私のように仕事で保険の勉強をした経験がないと、保険の内容はちょっとわかりにくいですね。

今回ご紹介した内容を理解しておくだけでも自分に合った保険を探しやすくなると思います。

保険は自分の収入で家族を支えている人にとって、自分に万が一のことがあった場合に家族にお金を遺してあげることができる商品です。
ただし、保険は払込期間が長いため高い買い物になります。
保険を契約するときは、内容に納得してから契約するようにしてくださいね。

 

 

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