夫婦の一般的な生活費と管理方法
こらから夫婦になる人も、すでに夫婦の人も、一般的に生活費がいくらくらいかかるのか気になりますよね。
そこで今回は、
- 一般的な夫婦の生活費
- 共働き夫婦の生活費の負担割合
を、平成の始まりとともにスタートした我が家の夫婦生活30年の状況を交えてお伝えします。
生活費のやり繰りがうまくいかない、生活費の負担割合がわからないという人は参考にしてみてくださいね。
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夫婦2人で必要な生活費はいくらくらい?
まずは一般的な、生活費の平均を見てみます。
今回は総務省で家計調査を行っているので、それを参考にして、まとめてみました。
■1世帯当たり1か月間の収入と支出(2018年度)
(3-1世帯人員別より)
夫婦2人の生活費平均
生活費:約25万円
項目 | 割合 | 金額(円) |
---|---|---|
食費 | 26% | 65,452 |
住居費 | 7% | 17,893 |
水道光熱費 | 8% | 19,607 |
家具・家事用品 | 4% | 9,928 |
被服及び履物 | 3% | 8,290 |
保健医療 | 5% | 13,968 |
交通・通信 | 14% | 34,779 |
教育 | 0% | 304 |
教養娯楽 | 10% | 24,810 |
その他 | 24% | 60,133 |
合計 | 100% | 255,164 |
参考:共働き率24%
夫婦2人と子ども1人の生活費平均
生活費:約29万円
項目 | 割合 | 金額(円) |
---|---|---|
食費 | 26% | 75,063 |
住居費 | 6% | 18,598 |
水道光熱費 | 8% | 22,833 |
家具・家事用品 | 4% | 11,348 |
被服及び履物 | 4% | 11,063 |
保健医療 | 4% | 13,147 |
交通・通信 | 15% | 44,061 |
教育 | 3% | 9,978 |
教養娯楽 | 9% | 26,374 |
その他 | 20% | 59,874 |
合計 | 100% | 292,340 |
参考:共働き率41.1%
夫婦2人と子ども2人の生活費平均
生活費:約32万円
項目 | 割合 | 金額(円) |
---|---|---|
食費 | 25% | 82,406 |
住居費 | 4% | 13,537 |
水道光熱費 | 7% | 23,764 |
家具・家事用品 | 4% | 11,501 |
被服及び履物 | 4% | 14,044 |
保健医療 | 4% | 12,188 |
交通・通信 | 16% | 51,260 |
教育 | 9% | 30,566 |
教養娯楽 | 10% | 32,351 |
その他 | 17% | 54,073 |
合計 | 325,690 |
参考:共働き率56.2%
夫婦2人と子ども3人の生活費平均
生活費:約34万円
食費 | 27% | 91,210 |
住居費 | 5% | 15,728 |
水道光熱費 | 8% | 25,751 |
家具・家事用品 | 4% | 12,649 |
被服及び履物 | 4% | 14,884 |
保健医療 | 3% | 11,807 |
交通・通信 | 15% | 50,860 |
教育 | 9% | 31,869 |
教養娯楽 | 10% | 33,913 |
その他 | 15% | 52,944 |
合計 | 100% | 341,616 |
参考:共働き率61.1%
子どもが増えてもエンゲル係数はかわらない
こうしてみると、子どもの数が増えてもエンゲル係数は25~27%程度と、ほとんどかわりませんね。
一般的には、支出のうち4分の一を食費にあてているようです。
総支出のうち、食費がしめる割合。
割合が高いほど生活水準が低いと言われている。
エンゲル係数=食料費÷消費支出×100
で計算される。
また子どもが増えるにつれて、生活費が上がっていきます。
それにともない、共働き率が上がっていきますね。
我が家が夫婦二人のときの食費は、7万円程度でした。
その他固定電話代(当時はスマホどころか携帯電話がありませんでした)
駐車場代やガソリン代、
などなどなど…
記憶から計算してみると、エンゲル係数は25%ぐらいだったような気がします。
その後子どもが生まれて、落ち着いたら仕事を始めました。
ほぼ、世の中の一般的な行動をしていたみたいですね(笑
夫婦の生活費の分担はどうしてる?我が家の場合は担当制
我が家は共働きを始めてから、生活費の分担を決めて自分の担当のお金は自分で管理をするようにしていました。
具体的には、食費と日用品は私が負担して、それ以外の生活費は夫の負担です。
割合でいうと、夫7割強、私3割弱という感じです。
そんな夫婦生活を30年続けた経験から、
共働き夫婦が円満に生活費を分担するコツは、
「収入の差を考慮すること」
「ある程度お互いに自由になるお金があること」
「自由になるお金に関しては干渉しないこと」
だと思います。
共働き夫婦の場合、生活費の分担方法にはいくつかの方法があります。
夫婦の収入のバランスなどを考慮して、自分たちに合うスタイルを探してみてくださいね。
我が家の生活費分担の問題点とよかった点
基本的に負担分の報告の必要もなく、自由に使っていました。
だから、かなり気が楽でしたね。
ただこの方法は、自分の好きなことだけに使いこんで、生活費が足りなくなる危険があるんですよね。
お互いが信頼しているから、できたことだったんだと最近思います。
あと、お互いに会社の財形で貯蓄をしていました。
この点だけは、お互いに把握していました。
将来的に、貯蓄がゼロなんて、恐ろしいですからね。
夫婦で結婚式のご祝儀を出すとき、毎回、夫に負担にお願いしていました。
そしてある時、
「なんで俺ばっかり!」
とブチギレ。
なにも言ってこないから、いいのかと思っていたのですが…
やっぱりお金のことは、夫婦と言えどキッチリ決めておくべきだと思いました。
生活費専用の口座を開設してそこに一定額を入金する
生活費の負担方法として、生活費専用の口座を開設して、そこにお互いに一定額を入金するという方法もありますね。
その口座から引き落としにしたり、生活に必要なお金をおろして支払います。
口座の流れイコール生活費の流れなので、非常にシンプルです。
生活費専用の口座は、インターネットバンキングを利用すると、家にいても通帳の残高や引き落としの金額をパソコンなどで見られるので、個人的には便利だと思います。
数年前に私も口座を開設しましたが、いちいち銀行に行かなくていいので、とてもラクですね。
生活費専用のお財布と組み合わせる!
私の友人は、生活費専用の夫婦共同の財布を作り、一定額を入金するという方法でお金を管理しています。
必要なものは全て、共同のお財布から現金で支払います。
買い物したレシートや支払いをした領収書をノートに貼り、一か月が終わったら、レシートや領収書と残金でお金の管理をします。
生活費の口座と一緒に夫婦の共同財布を作っておくと、急に現金での支払いが必要になったときに夫婦どちらでも対応が可能なのでこの方法も便利だなと思いました。
ボーナスは生活費にする?使い道をある程度決めておこう
ボーナスをもらったら、欲しいものを買ったり、旅行に行ったり…。
普段の生活費では足りないものに使いたくなりますね。
でも…
「自分のボーナスは1人で自由に使いたい!」
そんなふうに思うこと、よくあるようです。
そして大ゲンカ…これもよくあります。
私の家では、貯蓄も含めボーナスの使い道は二人で決めるようにしていました。
はじめに二人で必要なものを洗い出して、残った分の使い道に関しては、お互いに干渉しないというのがルールです。
またボーナス月は財形貯蓄を増額する形で貯金をしていたので、子どもが生まれてからかなり助かりました。
なかなか貯金ができないという人は、ボーナス月に財形貯蓄を増額すると強制的に貯金ができるのでおすすめです。
共働きなのに妻が生活費を出さないのはあり?
「妻が生活費を一円も出さない!」
共働き家庭の男性のなかには、こんな不満を持っている人もいるようです。
「自分は家族のために働いているのに、妻は自分のためだけに働いている」
不満の本質は、たぶんこれ。
女性が共働きを始める理由は、3つあります。
- 1.生活費を増やしたいから
- 2.自分が自由に使えるお金がほしいから
- 3.両方
「生活費を一円も出さない」
そんな不満を持っている男性の妻は、2ですよね。
『自分が』という気持ちからからスタートしてるから、負担するつもりは全くないんですよね…
この考えがよいか悪いかは、お互いの収入とか、妻が家事をどれくらいやっているかとか、いろいろな条件で変わってくると思います。
でも
「妻が生活費を一円も出さない!どうすればいい?」
という男性からの質問に対しては、
「あきらめなさい」
としかいえないですね…
夫婦の生活費の管理方法|我が家の場合
夫婦の生活費の管理で一番大切なこと…
それは、お互いのお金の使い道を一目でわかるように、工夫をしておくことです。
何にいくら使ったのかがわからないと、
「苦労して働いているのに、お小遣いすら自由に使えない…」
という不満につながります。
またお金が足りない原因にもなりますね。
そこで、我が家で実行している生活費の管理方法をご紹介します。
共同で使う生活費は収支がわかる工夫をする
収支をわかりやすくする方法はいくつかあります。
これらを組み合わせてお金の管理をしています。
生活費をクレジットカード払いにする
クレジットカード払いにすると、お金を使った事を、ごまかすことができません。
買い物をクレジット払いにすると、カード会社から明細が送られてきます。
明細書には、「いつ」「どのお店に」「いくら使ったか」が書いてって、簡単に管理することができるのです。
ただ使った金額をきちんと把握しておかないと、あとで引き落とし不能になる可能性もあるので注意が必要ですよ。
家計簿のアプリを利用する
家計簿のアプリと銀行のカードやクレジットカードを連携させると、お金の動きをスマホで一括管理をすることができます。
無料で使えるアプリもありますので、自分に合ったアプリを見つけてアプリでお金を管理すると便利ですよ。
レシートで購入したものが一目でわかるように管理する
私はお金の管理が苦手で、家計簿はいつも三日坊主でした。
そこであみだしたのが、ノートにレシートを貼ってお金を管理する方法です。
レシート管理のメリットは、
- 購入した1つ1つの明細を全部残しておける
- 家計簿に手書きをしたり、パソコンに入力したりする手間がいらない
ということです。
なので、ずぼらな私でもできました。
キッチリした管理は苦手だという人のために、具体的にずぼら家計簿での生活費管理方法をご紹介しますね。
ずぼら家計簿なら続けるのが簡単!
ずぼら家計簿のつけ方…
買い物から帰ってきたらレシートを重ならないようにノートに貼ります。
そして、1週間ごとに合計金額を計算するだけです。
1週間ごとに計算をするのは、使い過ぎていたときに後半で帳尻を合わせるためです。
最後に1か月分の合計額を計算します。
財布の金額とレシートの金額はおおよそ合わせるようにしています。
でも途中で嫌にならないように、数十円単位の違いは誤差の範囲です。
かなりずぼらな家計簿ですよね。
その分三日坊主の私でも、20数年このスタイルで続けられています。
公共料金は通帳で管理
公共料金などは、引き落とし時に明細が印字されるので通帳で管理しています。
夫の個人口座と区別したかったので、生活費用の口座を開設して、そこから引き落としています。
ただし通帳で管理する場合は、定期的に通帳の記載をしていないと、合算金額で印字されてしまうで注意してくださいね。
それがメンドウなので、我が家はネット銀行にしました。
いつでも明細を見られるので便利ですよね。
ただしネット銀行によっては、公共料金の引き落としができないことがあるので、確認が必要ですよ!
必要な現金は項目ごとに袋で管理
生活に必要な現金は、項目ごとに金額を決めて袋に入れて管理します。
袋で管理をすると、お金が減っていくのが一目瞭然なので、無駄遣いを防ぐ効果があります。
共働きで生活費を上手にストレスなくやりくりする方法
我が家では、生活費については、今まで大きなトラブルもなく、やってこれました。
その秘訣はなんだったんだろう?
ちょっとまとめてみました。
個人の通帳や自分で使うお金に関しては干渉しない
個人の通帳や個人で使えるお金については、お互いに干渉しない。
それが、生活費でもめなかった理由のような気がします。
結婚する前は自由にお金を使っていたので、すべて管理されてしまうとストレスですよね。
お互いに自由になるお金をある程度確保しておかないと、生活費が元で喧嘩になりやすいですよ。
将来を見据えて保障や貯蓄ができるようにしておく
普段の生活費の他に、将来を見据えて保障や貯蓄もしっかり考えておくことが大切ですね。
少し前の話ですが、主人が大きな病気で入院、手術をしました。
ですが、生命保険に加入していたおかげで、入院費などスムーズに支払うことができました。
もし貯蓄がなかったら…
今考えてもぞっとします。
生命保険は掛け金で決めるのではなく内容で決めた方がいい
生命保険には、いくつかの種類があります。
「定期保険」「終身保険」「医療保険」「養老保険」などです。
生命保険の設計書は一見すると複雑です。
だから保障の内容がよくわからずに掛け金だけで決めてしまう人もいますが、これはとても危険です。
我が家の場合、主人の入院で医療費がかなり高額になってしまいました。
ですが医療特約のおかげで医療費を問題なく支払うことができたんです。
生命保険は、掛け金だけに目を向けるのではなく、自分に必要な保障をよく検討してから加入したほうがいいですね。
貯蓄は財形貯蓄がおすすめ
将来のために、貯金は絶対必要です。
でも生活費が残ったら貯金するというのだと…
貯金はとても難しいです。
我が家の場合、二人とも会社の財形貯蓄を利用していました。
財形貯蓄の場合、給与から天引きされるので強制的に貯蓄することができます。
お金の管理が苦手な人には、断然「財形貯蓄」をおすすめします。
お互いの収入額を考慮して定期的に見直しをする
給与が増えた。
ボーナスが増えた。
お互いの収入額を考慮して、生活費の負担割合を定期的に見直すことも必要です。
でも、あとから負担する金額を増やそうとすると喧嘩になります。
「給与が変わったら」「家賃が変わったら」「1年ごと」など、見直しをする条件を決めておくと、スムーズな見直しができますよ。
例えば育休中の生活費|家族のライフイベントを考慮しよう
共働きをしていても、例えば妊娠や出産で育休で会社を休むなどで、収入が変わることがありますよね。
そんなときに生活費の分担をどうするのか?
収入がないのですから、夫が負担するのが当たり前と感じます。
でもなかには、ずるずると妻の貯金を切り崩すことという夫婦もいるかもしれません。
また家族が増えれば、「入園」「入学」などのライフイベントのたびにお金が必要になります。
これからの生活について、二人でしっかり話し合っておきましょう。
どんな生活を望むのかについて二人の意見を一致させておくことも、生活費が元で喧嘩になることを防ぐことにつながりますよ。
まとめ
一般的に夫婦二人の生活に必要な金額は、住んでいる場所や賃貸、持ち家、他の家族と同居など生活のスタイルによって変わります。
生活費の各項目の割合をもとに収入から金額を出してみると、節約できる項目や使い過ぎている項目がわかりやすいので参考にしてみてください。
生活費でもめずに円満な夫婦生活を送るコツは、一方だけが我慢している状況を作らないことです。
お金の使い道やお金の使い方については二人で決めるようにしてみてください。
これから先、お金が元で喧嘩になったり、お金がなくてつらい思いをすることもあります。
でも…
30年経ってから振り返ると、それもすべてなつかしい思い出に変わりますよ。