主婦でも正社員をめざせるか?面接官の笑顔の裏にある本音
「正社員として働いて、少しでも家計を楽にしたいな…」
「家族で毎年旅行がしたいな…」
「家がほしいな…」
「仕事をしてやりがいを持ちたいな…」
「子どもが小さいうちに教育費を貯めておきたいな…」
主婦として頑張ってきたけれど、そろそろ働きたいな…
できればパートより、正社員の方がいいな…
ですが主婦が正社員をめざそうとすると、なかなか採用されないというのが現実ですよね。
そこで、
今回は面接官(採用する側)の裏の本音も暴露します。
笑顔の裏の面接官の本音を知り、しっかり対策をしてから面接に臨んで、正社員の仕事をゲットしてくださいね。
主婦を面接する時、面接官の笑顔の裏にある本音とは?
主婦を正社員として採用する際、面接官の一番の懸念材料はお子さんのことです。
面接では、必ずと言っていいほど「仕事中、子どもはどうされますか」と質問されます。
このとき面接官は、たいてい笑顔です。
しかし内心は次のように思っています。
できればリスクが少ない人を採用したい」
面接官個人としては、子どもを持つ主婦の事情をわかっていますし、理解したいという気持ちもあるんです。
ですが会社としてはできるだけリスクを避けるべきなので、安定して勤務できる人を採用するんですね。
実際に私も面接官という立場になった時、何度も次のことを感じていました。
しかも、そのときの私は子育て中の主婦でした…
私も主婦なのに、主婦に対してブラックな気持ちになっていたんです。
私は立場として特殊でしたが、ほとんどの場合、面接官は主婦の経験がない『男性』になると思います。
そのため、私以上にシビアな目線で、判断されます。
そんな状況で正社員をめざすには、それなりの覚悟と対策が必要です。
主婦を正社員として採用するとき会社が感じる2つのリスク
採用側の気持ちとしては、『主婦を正社員として採用するのは、リスクが2つある』と感じています。
- 1.子どもが原因ですぐに休む
- 2.仕事に対しての心構えができていない
会社は中途採用で人を補充する場合、できるだけリスクが少ない人を選びます。
そして主婦には、上のような他の応募者に無いリスクがあるんです。
その為、他の応募者よりも不利なんですね。
しかし裏を返せば、リスクがないということを明確に証明できれば、正社員として採用してもらえる可能性があるということです。
少なくとも、他の応募者と同じスタートラインに立つことができます。
子どもが原因ですぐに休む
主婦を正社員として採用するとき、会社が一番懸念するのは『子どものこと』です。
「子どもの具合が悪くなったら早退させてほしい」
「子どもが急に具合が悪くなった時は休ませてほしい」
など、採用後に言われたら会社としても考慮しないといけません。
そのため、
と考えるのは仕方がないことなんですね。
- 子どもの具合が悪くなったときはどうするのか
- 夏休みなど長い休みのときはどうするのか
- 授業参観や学校行事はどうするのか
などの点について、明確に答えられるようにしておくこと。
そして、実際に行動できるようにしておくことが必要です。
仕事に対しての心構えができていない
主婦を正社員として採用するとき、会社がもう一つ懸念するのは次のことです。
例えば…
- 働くという事を理解していなくて、自分勝手に行動する
- 「自分には合わない」「自分にはムリ」と感じて、辞めてしまう
ということです。
そしてこの点については、面接官はすぐに分かります。
話を聞いていると、
と、感じるんです。
そして笑顔で会話をしながら、低い評価をつけているんです。
ではどうすればいいのでしょうか?
次の二つを試してみてください。
- 主婦が正社員として働くメリットとデメリットを把握しておく
- 正社員の前にワンステップ置く
簡単に説明しますね。
主婦が正社員として働くメリットとデメリットを把握しておく
まずは正社員のメリットとデメリットを知っておきましょう。
特にデメリットを把握して、納得しておかないと、面接官に考えが甘いと思われてしまいます。
- 1.収入が安定している
- 2.パートよりも給料がいい
- 3.パートよりも福利厚生が充実している
- 4.賞与(ボーナス)がもらえる
- 1.会社からの命令や指示は基本的に断ることができない
- 2.仕事の内容によっては残業をする必要がある
- 3.旦那さんの扶養家族になることができないので、旦那さんの手取り額が減る
- 4.フルタイムで勤務しなければならない
- 5.自分が休みたいときに休めないこともある
- 6.家事、育児、仕事をすべて両立しなければならない
- 7.仕事を優先しなければいけないときもある
- 8.『子どもがいるから』という理由で優遇されることはない(法律上の決まりは除く)
正社員のメリットは、給与面がよいことですね。
ですがそれ以上に、様々なデメリットがあります。
まずはデメリットを理解してください。
その上でメリットとデメリットを比較して、メリットの方が多いと感じたら、正社員をめざしましょう。
正社員の前にワンステップ置く
デメリットを理解したとしても、勤務経験がないと、採用されにくいのが現実です。
面接官の心情として
と心配してしまうんですね。
今まで働いたことが『ない』人
実際のところ、今まで働いたことがない人は、働くことそのものがハードルになります。
上司がいて部下がいて同僚がいて…
怒られたり、理解できないことを言われたり…
仕事をする上で当たりまえなことも、今まで働いたことがない人には、とても厳しく感じるのです。
まずはパートとして、1年程度働いてみてください。
遠回りに感じるかもしれませんが、それが一番の近道ですよ。
今まで働いたことが『ある』人
一方、ある程度の期間、勤務経験がある人については、ブランクがあってもそれほど影響はありません。
ただ勤務期間が短い場合は、勤務経験がないとみなされてしまうことがあります。
勤務期間については、面接官の感覚的な判断になってしまうのですが、私としては6年できれば10年程度だと感じています。
それ以下なら、一度パートで働いたという実績をつくってから、正社員を目指してみてくださいね。
主婦が正社員になる場合、資格を取ると有利になるか
主婦が正社員での就職をめざす場合、採用側の本音をいくつかお伝えしてきたように、現実は難しいことも多いです。
ですが「資格を持っていれば有利になるかも?」と考える人もいるかもしれませんね。
そこで採用側の目線で、資格と採用の関係についてご紹介します。
重要視されるのは経験と即戦力
中途採用の場合、重要視されるのは経験と即戦力です。
それは主婦を採用する場合も同じです。
そのため、資格よりも実務経験がある人が優遇されます。
ですが資格が全くの無駄かというと、そうでもないんですね。
似たような経歴の人がいる場合、仕事に関連する資格があれば、採用してもらえる確率をあげることができます。
また、仕事に対する姿勢という意味で有利になることもあります。
次の項目でもう少し詳しく説明しますね。
短期間で資格を取得した場合努力が評価されることも
これからお伝えすることは、私が採用する時に感じていたことなので、全く異なる意見を持っている採用担当者も多いと思います。
なので参考として受け取ってください。
私が面接のときに資格欄で注目していたことは、『いつ資格を取得したのか』というところです。
何年も前に取得した資格はあまり重要視していませんでしたが、
- 子どもを産んでから
- ある程度の年齢になってから
短期間で複数の資格を取得している人は、『向上心がある』と評価していました。
たとえ仕事に直結していない資格だとしても、
「採用後に努力して仕事をはやく覚えてもらえるのではないか?」
という期待から、採用を決めたこともあります。
努力するという事は、無駄ではありませんよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
過去主婦の採用の担当経験がある私が、採用側の本音と一緒にお伝えしてきました。
主婦が正社員として働くためにはそれなりの覚悟も必要です。
まずはデメリットを把握したうえで、正社員のお仕事をゲットしてみてくださいね。
なお面接のときによくされる質問を別の記事でまとめてあります。
パート向けに書いてありますが、実際には正社員でも同じ質問をされるので参考にしてみてくださいね。
■元採用担当者が教える面接17の質問集と回答例